2020年03月10日

マジェント勝利ルートのウェカマジェ(IFストーリーだよ)

ウェカマジェアンソロがー、夏コミで頒布されるらしいぞー。
マジマジ本当? と思った貴方!

くわしくはこちらのサイトで紹介してるからよろしくな!

告知などは このTwitterアカウントからいけるぞ よろしくな!

どうやら俺こと東吾も寄稿しているらしいぜ。
正気か大丈夫か!?

という訳で頒布促進の一環として応援ウェカマジェssを書いたつもりがどうしてこうなった!

グロ鬱バッドエンドのifストーリーが出来上がってしまったすまんな!

実際のアンソロはhappyな話がいっぱい入ってると思うからよろしく頼むぜ!
へばな!



「蝶は屍(かばね)も美しく」

 片目を失った時、恨んだのはそれを奪ったジャイロ・ツェペリではなく自分の目の前で堂々と裏切って手をさしのべさえしなかったウェカピポの方だった。

 必ず復讐をしてやる。
 そして、自分より酷い痛みと屈辱を与えてやるのだ。

 それだけがマジェント・マジェントの生きる糧となり気力となって、死の淵から蘇ってきた。
 そうしてただ復讐だけを望み、無い知恵を絞り、自分なりに考えた行動でついに彼は「勝ち取った」のだ。

 復讐の報償として、ウェカピポという男を。

 すぐに腕を削ぎ、足を削ぎ、目を片方くりぬいた。
 自分より酷い目に遭わせてやろうと思っていたが、綺麗な顔を傷つけるのは勿体ないと思ったので片目だけはひとまず残しておいた。

 それから恥辱。
 思いつく限り辱め、罵り、また辱め……そういう毎日を過ごす。

 その最中、ウェカピポは嫌悪こそ表情に出すものの苦痛を訴える事もなく、どこか諦めたような。達観したような目でマジェント・マジェントを向けるばかりでそれがまたマジェントをいらつかせた。

「そんな目で見るんじゃねぇよ!」

 そういいながら暴力を振うマジェントに、ウェカピポが抗う事はなかった。
 抗う術がなかったというべきだろう。

 手も足も、マジェントが削いで川の中に投げ捨ててしまったのだから。

 だがウェカピポは暴力を振ったあとのマジェントをいつも、哀れむような目で見つめていた。
 勝ったのは自分のはずなのに、それが屈辱的で忌々しくて、唾を吐きかけ罵声をあびせ気持ちを晴らそうとしてもウェカピポは何も言わず、何も変わらずただこちらを見ているだけだったから、逆に苛立ちが募るばかりだった。

 そうして何日が、何十日が、何ヶ月が過ぎただろう。
 その日、不意にウェカピポから話しかけてきた。

「そろそろ充分だろう。復讐として、充分な対価は払ったはずだ」

 と。

「これ以上の暴力は復讐を超える。やりすぎだ。もういいだろう、俺を殺してくれ」

 と。

「そうしなければお前は後悔する」

 とも。

 その説教臭い言い分に腹が立ち、殴れるだけ殴った後マジェントは安酒をあおるため酒場へと向かった。
 そして戻った時、そこには事切れているウェカピポの骸だけが転がっていたのだ。
 自分で舌をかみ切ったのだろう。

「何で……」

 それまで死ぬ素振りなんて見せなかったというのに。
 と、そこでふと思い至る。
 今日までがちょうど、自分が雪原に捨て置かれ復讐に身を焦がした日数その日だった事を。

 ……最初からその日までは耐えてやるつもりだったのか。
 あぁ、それでも。

「……ははっ、逝っちまいやがったのか、ウェカピポ」

 冷たい身体を抱き、その顔を撫でる。
 禁忌とされる自殺に至るウェカピポの覚悟はいかほどのものだったのか。
 その覚悟に至る中に、少しでも自分の事を思っていたのだろうか。

 いや、おそらく……。

「やっと俺のモノになってくれたんだな、ウェカピポ……」

 マジェントは声を殺して笑うと、冷たくなったウェカピポの身体に口づけをする。
 氷のように冷たい口づけは血と死の香りが漂っていた。
posted by 東吾 at 19:44| ジョジョ駄文