2020年02月17日

小隊のエルチに弱みを見せちゃうシェヴァたや。

俺小隊のエルチとーシェヴァのーラブコメです。
(ラブコメ?)

今回は、エルチにだけ弱みを見せちゃうシェヴァたやのはなし……。
プライベッターにおいてあったやつをね! 支部とぶろぐにまとめる作業をしておりますればー。

読んだ事あるヒトもないヒトも俺のヒカセンがエロいからよろしくな!
このへんだいたい新生の話です。


<登場人物紹介>

シェヴァ
 褐色白髪のオスッテ。天真爛漫で少しアホの子。
 冒険者になるためやってきたが、光の戦士に目覚めてしまっていらない苦労をしてる。

エルチ
 金髪碧眼青肌内角オスラ。真面目な小隊槍術士。
 シェヴァに一目惚れしてから一途に思っている。


エルチがシェヴァの事めっちゃ好き!
という前提が分かってれば大丈夫ですぞ。 真面目青年×あほの子はいいぞ。




「キミだけに見せる弱み」

 光の戦士が再来と呼ばれているシェヴァは、強い人だと言えたろう。
 少なくとも世間ではそう思われている。
 超える力をもち、光の戦士と呼ばれて蛮神や帝国へと立ち向かうという幾つもの実績を積み重ねているのだから。

 同時に、誰に対しても優しく困っている相手ならどんなヒトでも、例え相手が獣人と蔑まれる蛮族であっても手をさしのべる事ができる。
 お人好しと言ってしまえばそれまでだろうが、エルチはシェヴァのそんな善性を好いていた。。
 己の正義を貫くため、辛い決断も出来る。そういう所も含めてだ。

 そして、それらの決断が出来る人物を世間では「強いヒト」と言うのだろう。
 シェヴァはその条件全てを持っているように思えた。

「はは、急に呼ばれちゃったよ。ちょっと行ってくるね」

 小隊に顔を出してすぐ、シェヴァはリンクパールに応対する。
 蛮神が現れたのだろうか。あるいは帝国兵に不審な動きが見えたのかもしれない。
 だがシェヴァは不安の色などおくびにも出さず、まるで買い物に行くため財布を手に取るように武器を握るのだ。
 まるで自分の手は血で汚れるのが当然とでも言うかのように。

「隊長、まってください」

 出かけようとする隊長を、エルチは呼び止める。
 普段はそんな事をしないのだが、今日はしなければいけない。そんな雰囲気を感じたから、シェヴァが一人になるのを見計らい人気の無い所でこっそり声をかけたのだ。

「どうしたの、エルチ? ……こんなところで。まさか、えっちな事されちゃう?」

 茶化すように笑うが、その声もどこか力ない。
 それは普段からシェヴァを見ていたエルチだからこそわかる変化であった。

「そんなことしませんよ。ただ、えぇっと……」

 何といって良いのかわからず、少し言葉を考えるが結局気の利いた言葉は浮ばず。

「無理してませんか、隊長」

 ストレートにそう聞いていた。

「無理? おれが?」
「えぇ。何といいますか……元気がないというか。いつもと違うような気がしたので……」
「そんな事ないよ、はは、エルチはしんぱいしょーだねぇ」

 そういうのだが、笑顔が何処か力ない。
 やはり、無理をしているのだ。

 だが何と声をかけたらいいのだろう。こんな時何というべきなのか。その言葉をエルチは持ち得ていなかった。
 エルチもあまり口が達者なほうではない。このままだと「無理している」「していない」を繰り返して、シェヴァはまた戦いに趣くのだろう。
 ベクテルなら、シェヴァに気負わせないような軽口を叩いているのだろうか。
 あるいはデ・フルなら思い雰囲気を茶化して笑いに変える事が出来るのかもしれない。
 彼らに比べると、自分は何て口下手なのだろう。
 何か少しでもシェヴァの心を軽くしてやりたい。その思いとは裏腹に、言葉は浮んでこなかった。

「じゃ、おれ行ってくるね!」

 そうして手を振り、去ろうとする。

「ま、待って下さい隊長!」

 その手を半ば強引に掴めば、思いの外軽いシェヴァの身体はエルチの胸にすぽんと納まった。
 意図せず抱き寄せた形になり恥ずかしいとも思ったが、それ以上に小さな身体だという事を改めて実感する。こんなに小さく、まだあどけない。子供のように純粋な彼がエオルゼアで様々な出来事に巻き込まれている。
 それをこの小さな身体が引き受けているのだと思うと、「何とかしないと」という気持ちと「愛おしい」と思う気持ちとが激しく揺さぶられるのだった。

「シェヴァ……隊長。シェヴァ、あの。俺の、前で……無理しなくても、いい。いいから……」
「エルチ?」
「辛い事があったら、俺の前で。そういうのを吐き出して、俺にも背負わせて、ください……背負わせてくれ。何でも一人で背負い込まなくても……俺は、隊長の……シェヴァ、あなたのどんな姿を見ても驚いたり、怯えたり、落胆したり、そういう事はしないから……必ず、あなたの味方でいるから……」

 精一杯の言葉を紡げば、シェヴァは強くエルチの身体を抱きしめる。
 そして。

「ふぁ……うぁぁぁぁぁあ……あ、ぁ……」

 声にもならないような声で泣き出したのだ。
 それまで留めていた感情が、あふれ出したかのように。

「おれは、おれ。おれ、は、おれのせいで。おれが、こんな風だったから、たくさんの、ひとが……おれ、おれはっ……エルチ。おれは……」
「……大丈夫……大丈夫、だから……泣いて、いい。俺が……俺でよければ、この胸を……好きなだけ濡らしてください……濡らして、くれればいい……」
「う、うぅ……」

 そうして、どれくらいの時間抱きしめていただろうか。
 シェヴァは幾分か落ち着いた様子で顔をあげると、目を擦りながらだがいつもと同じ笑顔を見せた。

「ありがと、エルチ。えへへ……少し、楽になった」
「それは、良かった……良かったです……」

 隊長だから、つい敬語になるエルチの唇にシェヴァはその指先を押しつける。

「前から思ってたけど、その丁寧語なんとかならないかな? おれ、確かに隊長だけどエルチより年下だし。他のみんなもそこまで格式ばった敬語つかわないよ?」
「い、いや。ですが、隊長は隊長ですし」
「さっき、ちょっとだけ敬語じゃなかったよね?」

 そういえば、つい普段の素のしゃべりが出ていたか。
 抱きしめた事に自分でも動揺していて、言葉を取り繕う事が出来なかったのだ。

「あ、あれは。その……」
「……隊長じゃなくてシェヴァって呼ばれたの、おれちょっと嬉しかったよ」
「やめてくださっ……」
「あのさ! ……皆の前で恥ずかしいなら……おれと、二人でいる時だけ。シェヴァってよんでくれないかな? 敬語とか、丁寧語じゃなくて、素のしゃべりかたするエルチともっと一緒にいたいから……」
「それは……」
「だめ? どうしても、だめぇ?」

 そうして甘えた声で迫られるから、どうにも断りづらくなる。

「わ、わかりました……いや、わかった。シェヴァ……二人だけの時だけ、そう呼ぶ。いい、のか?」
「いい! すっごくいい! ……へへ。二人だけの時間、いっぱい作るからね!」

 そうしてエルチの手をとると、その指先にキスをする。

「これが、やくそく! ……帰ってきたら、二人でいーっぱい話しようね!」

 そうして笑って走り去るシェヴァの後ろを眺めて、いつものシェヴァが戻ってきたと安心する。
 だが同時に、気付いてしまった。

「……って、シェヴァ隊長と二人で話す……? お、俺が!? そ、そんな事出来るのかっ……な、何をはなしたらいいんだ。何を話したらいいんだよ!?」

 冷静になって、エルチは動揺する。
 だがその悩みはきっと、幸福な悩みなのだろう。
posted by 東吾 at 07:53| FF14