2020年02月14日

【現パロ時空】バレンタインが二度目のヤマとアルだよ!(BL)

現パロネタ&バレンタインネタをやると絶対やりたいネタをやりました。
二番煎じ? 俺はまだ茶も点ててねぇんだよ!(?)
やりたいからやる、そうそれが……全てなんだにゃーん!

という訳で喰らえ!(ガッッガッッ)

<登場人物紹介>

ヤマムラ
 在宅仕事のさえない中年。なんやーかんやーでアルフレートくんを下宿させている。
 アルフレくんとは一回り年齢が違う。
 職業は作家だったり、イラストレーターだったりブレるが「平屋の日本家屋に住んでる」「立派な庭がある」「ヨドミさんという猫をかっている」という設定はブレない。


アルフレート
 なんやーかんやーでヤマムラの家に転がり込んで来た留学生。
 わりと裕福かつ幸福にすくすく育った良い子。
 礼儀正しいがヤマムラに対して一途すぎて盲目になりがち。




「今年は特別な日」

 今日は授業がないからと、アルフレートは昼頃になってゆっくりと起き出した。
 ここのところ課題が詰まっていたから事前にゆっくり寝かせて欲しいとヤマムラに告げておいたのである。
 怠惰な睡眠となったが、久しぶりに充分に眠ったからだろう、身体はすこぶる調子がいい。
 ぺたぺたとスリッパの音を鳴らし縁側を見れば咲き誇る梅の香りがガラスごしにも届くような気がした。

 そうして台所へ趣けば、ヤマムラはリビングでくつろいでいるのか映画の吹き替えのような音が聞こえる。
 テーブルにはラップのかけられたオムライスと、綺麗にラッピングされたチョコレートが並んでいた。
 それを見て、アルフレートは去年同じゼミの女性から次々にチョコレートを渡されたのを思い出す。

 確かバレンタインデーという日で、好意を寄せる相手にチョコレートを渡す風習が日本にはあるのだ。
 最近、デパートに行けばやけに華やかなチョコレートが売っているとは思っていたが、あれからもう1年過ぎたのか。

(去年は忘れていたって言ったけど、今年は覚えていたんだ……)

 だが自分は忘れていた。
 今から買いに行こうか。だがこのチョコレートは見るからに有名菓子店の高級なものだ。
 慌てて買いにいってもこのチョコレートほど良いものは買えないだろう。
 どうしたものかともじもじしていれば、ヤマムラが新聞片手に台所へとやってきた。

「あれ、アル。今起きたのかい。昼ご飯、まだ食べてないみたいだけど」
「え、えっ、えっと。あの、私……ご、ごめんなさい!」

 突然謝られてヤマムラは虚を突かれたような顔をするが。

「私、バレンタインでしたっけ。その風習、忘れていて、チョコレートを買ってなくって。だから、そのっ……」

 だがアルフレートがしどろもどろにそう告げると、すぐに柔らかに笑って見せた。

「いいんだよ、キミが喜ぶ顔が見たいと思って買ったんだから」
「で、でも……」
「いいから、食べてくれよ。少し甘いかもしれないけど……今日は特別なチョコレートだからね」

 そう言われると、早く食べないといけない気持ちになる。
 アルフレートは注意深くラッピングを紐解くと、中にある薔薇の花弁をかたどったチョコレートを頬張った。やや甘いチョコレートは口の中で溶けていく。

「どうだい、おいしいかい?」
「は、はい。でも……私だけもらってしまって、やはり悪いようで」

 と、そこでヤマムラは僅かに笑うと、アルフレートと唇を重ねる。
 まだチョコレートの芳香が残る口の中で舌が絡み合い、溶けるようなキスが続く。

「ふぁ……や、ま……ヤマムラさん?」

 唇が離れてもなお夢見心地のアルフレートを前に、ヤマムラは穏やかに笑って見せた。

「俺は元々甘いものが得意ではないからねぇ。ふふ、キミに分けてもらったチョコレートだけで充分さ」

 そのキスがあまりに甘くて優しかったから。

「ん、だったらもっと分けてあげます。分けてあげますからもっと……してください」

 アルフレートは二つ目のチョコレートも口にする。
 甘いカカオの香りは二人を貪欲にさせて、いつもより多いキスを暫く交し続けるのであった。
posted by 東吾 at 05:11| ブラボ